【これを見ればOK】家づくりの土地選びを徹底解説

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資金計画に引き続き、「土地選び」も今まで掲載してきた記事をまとめてご紹介します。今回は土地選びの流れとともに順々に解説します。

土地選びは以下の流れで進みます。

候補地を選ぶ
⬇︎
売買契約
⬇︎
整地
⬇︎
地盤調査・地盤改良
⬇︎
基礎工事




候補地を選ぶ

いちから土地探しする人は不動産屋へ行く前に、どこに住みたいかを家族で話し合い、候補地をいくつか決めましょう。


《ステップ1》周辺環境からみた土地探し


土地選びの条件ですが、大きく分けて周辺環境は良いか、利便性が高いか、交通整備されているか、子育てしやすい環境かに分けられます。



周辺環境は良いか

・「電車が頻繁に通過するので、踏切の音が大きく、気になって眠れない、勉強に集中できない。」
・「深夜まで勤務している工場の騒音がうるさくて、テレビの音が聞こえない。」



利便性が高いか

・「近くにコンビニが無く、歩くと20分かかる。」
・「深夜に子ども熱を出した。けれど病院が遠い。」



交通整備されているか

・「深夜まで車が頻繁によく通る。眠れない。」
・「車がよく通るので小学校の通学路が安全でない。」



子育てしやすい環境か

・「小学校の通学路が遠く、車もよく通るし不安。」
・「中学校が遠すぎて、電車通学せざるを得ない。」




項目 check
踏切がない
工場がない
深夜に営業しているお店がない
将来建設予定の計画はない
治安が良い
スーパー、コンビニが近い
病院が近い
郵便局が近い
役所が近い
銀行が近い
バス停が近い
駅が近い
交通量が少ない
道が広い
幼稚園、保育所が近い
小学校が近い
中学校が近い
公園が近い
近所に同世代の子どもがいる


最低限この表に書いてあることは確認しておきましょう。




《ステップ2》土地の決まりごと


基本的なこととして、土地の大きさは坪数で表され、一坪は約3.3058平方メートルです。
分かりやすく例えると、おおよそ2畳です。
もし和室がございましたら、実際に確かめてください。

一方で、隣の家が火事になった場合に火が移るのを防ぐ。日照やプライバシーを守るために、
建ぺい率、容積率が定められています。



建ぺい率

土地に対する建物1階の面積の比率

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MAKIHAUS
家を建てたい!でも土地ってどのくらいの広さが必要なの?自分に必要な広さを知るためのコツ

容積率

土地に対する建物総面積の比率


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MAKIHAUS
家を建てたい!でも土地ってどのくらいの広さが必要なの?自分に必要な広さを知るためのコツ

例題から計算してみます。

【50坪の土地で建ぺい率60%、容積率200%の場合】

建ぺい率は

50(坪数)×60%(建ぺい率)=1階30坪

容積率は

50(坪数)×200パーセント(容積率)=1.2階合わせて100坪

の建物が建てられます。

ここで注意したいのが、容積率が1.2階合わせて100坪でも、建ぺい率で1階30坪しか建てられないので、1階は30坪まで。その上に建てられる2階ももちろん30坪。「つまり1.2階合わせて60坪しか建てられない。」ということになります。

土地の大きさを検討する為、最初は建ぺい率60%を目安にして土地の広さを逆算してみましょう。
30坪の家では50坪、40坪では約66坪、45坪の家なら75坪になりますね。



都市計画区域か区域外か

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出典:「不動産投資ユニバーシティ 失敗しない不動産投資が学べる」
都市計画法とは


都市計画とは将来あるべき姿の都市に発展させるよう計画することです。
一方で都市計画に属さない都市計画区以外は田舎が多いです。
私が購入した土地も都市計画区以外でした。自然あふれる森と田んぼだらけです。笑

候補地を検索してみましょう。



市街化区域か市街化調整区域か

候補地が都市計画区域内なら市街化区域か市街化調整区域かを調べます。
簡単にいうと、市街化区域はどんどん町をつくっていこう。市街化調整区域はこれ以上町をつくらせないようにしよう。
という感じです。市街化調整区域は自然を保護する森林をイメージするとわかりやすいですね。
したがって、市街化調整区域では原則住宅は建てられません。



用途地域

都市計画で市街化区域に当てはまる土地が対象です。用途地域とは住居系、商業系、工業系に区別され、その地域では建てることができない、その地域にしか建てられない建物が定められています。

表を見てみましょう。


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出典:「土地活用ネット」
用途地域、建ぺい率と容積率


たくさんあってわかりづらいですよね……

関係が深い住居系に焦点をあててみます。

住居系の用途地域は一番上から、第1層低層住居専用地域⇒ 第二種低層住居専用地域⇒ 第一種中高層住居専用地域⇒ 第二種中高層住居専用地域⇒第一種住居地域⇒第二種住居地域⇒準住居専用地域まで7種類あります。

長い名前がつらつらありますが、これらは上に行くほど閑静な住宅街に近づきます。
したがって、第1層低層住居専用地域が最も住環境が良いエリアになります。
そのかわり、建ぺい率、容積率の条件が厳しいことが表を見てもわかります。
その他にも、建物の高さが決まっていたり、道路、日照の制限があります。
【住みやすい環境に家を建てたいなら、相応の条件をクリアしなければならない。】ということです。

また、商業系、工業系でも家が建てられます。
商業系、工業系は建物の高さ、道路、日照の条件が厳しくない為、あえてそのような地域に家を建てるケースもたくさんあります。
中でも準工業地域は危険性の低い、小さい貯蔵庫や工場しか建設できない。さらに病院や小学校、中学校も建設可能なので、意外ですが住宅が多い地域のひとつです。

土地がどの用途地域に属するかはネットで簡単に検索できます。



防火地域

用途地域と同様、都市計画で市街化区域に当てはまる土地が対象です。防火地域とは家を災害(火事)から守る決まりごとです。


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出典:「平岡織染株式会社」
製品情報 防火に関する規定について

防火地域⇒家事が起きると非常に危険なエリア
準防火地域⇒家事が起きると危険なエリア
22条地域⇒上の2つに当てはまらないエリア全て

防火地域に該当したら、網入りガラスや防火扉を設け、火災に強い【耐火建築物】にしなければなりません。
準防火地域では柱、梁、壁などに耐火措置を施して、まぁまぁ火災に強い【準耐火建築物】にしなければなりません。
法22条地域も屋根を不燃材料で造る等の決まりがあります。

インターネットで検索できますので、ぜひ探してみて下さい。



土地に接する道路

道路と土地が近いと自動車、バイクなどの騒音被害や事故の危険性が高まり、日照や風通しも悪くなります。また、避難ルートが狭く、救急車や消防車などの緊急車両が入れないといったケースも発生しかねません。
それらを防止する為に接道義務があります。


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上図の通りで、道路幅が4m以上の道路(青字)2m以上接して(赤字)建物を建てなければなりません。




売買契約

土地の探し方、契約の流れ、土地価格について解説します。




《ステップ1》土地の探し方


不動産屋に相談する

インターネットで調べて「どの土地にしようかな。」と吟味するより、実際に不動産屋に行ってみましょう。その時に「大手不動産屋」もしくは、「地域密着型の不動産屋」かを選択します。



『大手不動産屋』
CMで見かけたことがあり、聞いたことがある不動産屋なら安心できるでしょう。大手不動産屋の最大のメリットは、取り扱っている物件数が多いことです。また、サービスも良く、綺麗な店内で要望にあった土地を丁寧に教えてくれます。



『地域密着型の不動産屋』
地域密着型なので、取り扱っている土地は限られていますが、大手不動産屋には無い情報源を持っているのがメリットです。営業や担当者と仲良くなると、ひそかに隠し持っている優良な土地を紹介してくれるかもしれません。笑
また、期日やコスト面で融通を聞いてくれたりもします。



あくまでも個人の意見ですが、地域密着型は敷居が高く入りづらいイメージがあります。また、「当たりはずれ」が極端です。なので、私のような土地の知識がない人は、オープンで接しやすい大手不動産屋を選びましょう。
いっぽうで、より安く、掘り出し物の土地を探し当てたいという人は、地域密着型を検討してみましょう。



工務店やハウスメーカーに相談する

不動産屋と工務店を行ったり来たりしたくない、窓口を統一したい人にオススメです。

土地・建物どちらも売買するので、それぞれの予算を把握でき、資金計画が立てやすいです。また、事前に家族構成やライフスタイルについてコンタクトをとっているので、改めて要望を説明する必要もありません。



自分で探す

希望しているエリアを散策してみたり、詳しい知人に聞いてみたり、インターネットで探したりして、売り出し中の土地を見つけます。そして、その土地の看板に掲載されている連絡先に問い合わせるといった方法もあります。
すごく手間がかかりますが、「掘り出し物を探し当てた!!!」という達成感を感じられるかもしれません。笑




《ステップ2》契約の流れ


土地を契約する際の流れ、用意するものを解説していきます。



①.買付証明書の提出

「不動産屋で紹介された土地が気に入ったので、この土地を購入しよう」となった場合、まずは買付証明書を書いて不動産屋に提出しましょう。

買付証明書とは「この土地をこの金額で書います。」という意思表示のようなものです。法的効力はないので、この証明書を提出したとしても、やむ終えない場合は購入をキャンセルできます。


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出典:「@ローン計算」
買付証明書とは


証明書には土地価格支払い方法(手付金の金額)、融資特約の有無有効期限土地の所在規模が記載されていますね。有効期限について指定はありませんが、一〜二週間くらいを目安にしましょう。

署名書内にある「融資特約」とは、本審査が通らなかった場合など、住宅ローンを適用できない際の特約をいいます。



②.住宅ローンの事前審査

買付証明書を不動産屋に提出したら、住宅ローンの事前審査を申し込みましょう。そのため、事前に金融機関と話を進めておく必要があります。



③.重要事項の説明を受ける

住宅ローンの仮審査が通ったら重要事項の説明を受けます。
重要事項は専門用語ばかりで、説明を受けても右耳から左耳に流れていくほどややこしいです。今回、重要事項の説明においてチェックするポイントをまとめてみました。



『契約関係』

・売主が期日までに建物を引き渡さない、買主が期日までに代金を支払わない場合の対処

・契約違反や、住宅ローンが払えなくなった場合、土地が自然災害で破損した場合における、それぞれの契約解除方法

・手付金、登記費用、固定資産税、都市計画税の確認

・不動産屋が倒産した場合の対処

・宅地建物取引主任者が義務違反した場合



『法令関係』

・用途地域の把握

・建ぺい率、容積率の把握

・防火地域、準防火地域の把握

・道路に関する制限

・飲用水、電気、ガス、排水施設についての整備状況



『登記関係』

土地には登記簿があり、「表題部」、「甲区」、「乙区」と区分され、細かく土地のことが決められています。
「表題部」には、所在、地番、面積等。
「甲区」には、土地の所有者。
「乙区」には、所有者以外にその土地の権利を持っている人について記載されています。
土地の面積が正しいか、所有者に間違いは無いかは最低限把握しておきましょう。



④.土地売買契約

契約時にかわす土地売買契約書には、重要事項には載っていない特約が記載されています。交渉時に交わした約束が契約書に反映されているか確認しましょう。

一方で、重要事項説明書と重複した内容も記載されていますので、双方に違いがないかチェックしましょう。

土地売買契約書に捺印すると同時に、手付金を支払います。手付金は、土地価格の10パーセント、あるいは100万円が相場となっています。

契約時には用意すべきものがたくさんありますので、不備がないかチェックしましょう。

『土地売買契約に必要なもの』
・本人確認資料(運転免許証や保険証など)
・手付金
・印紙代
・実印
・仲介手数料



⑤.引き渡し

残りの費用を支払い、所有権移転登記を行なったら無事引き渡しが完了します。
引き渡し時にも用意するものが多いので注意です。

『引渡し当日までに用意しておくもの』
・土地代
・住民票
・印鑑
・登録免許税、固定資産税、都市計画税などの費用
・仲介手数料

土地の引き渡し時に住宅ローンが融資実行されます。したがって、並行して金融機関と住宅ローン契約を進めて、本審査に合格しておきましょう。

住宅ローンを受ける場合は『引渡し当日までに用意しておくもの』にプラスして以下のものを用意します。

『引渡し当日までに用意しておくもの(住宅ローンを適用する場合)』
・ 通帳
・ 保証料
・ 融資手数料
・ 団体信用生命保険料
・ 火災保険料
・ 団体信用生命保険料
・ 司法書士の報酬費用
・ 印鑑証明書




《ステップ3》価格の基準



実勢価格

土地の市場価格(時価)です。土地を購入する際の価格でもあります。
実勢価格はその周辺地域の取引事例や実績によって一定の価格帯がある程度決まっています。
あくまでも市場価格なので、正式な価格が定まっていないことに注意してください。



公示価格

国土交通省が地価公示法に基づいて評価し、都道府県が年に1回公表しています。言葉は耳にしたことがあると思います。
すべての土地ではなく、ピックアップしたエリアを標準地として公表しています。もし候補地が掲載されていない場合は、一番近い標準地を参考にしてください。



路線価

相続税や贈与税の価格を決めるため、国税庁が発表しています。土地を相続する人が、事前に税額を把握できるように路線価が設定されました。路線価×土地面積÷0.8の計算で、おおよそですが公示価格を判断できます。



固定資産税評価額

固定資産税、都市計画税、登録免許税、不動産取得税の基準となる価格です。市町村が3年に1度価格を決めて、固定資産課税台帳に登録しています。
固定資産税課税明細書は土地を購入すると毎年送られてきます。固定資産税評価額×土地面積÷0.7の計算で、おおよそですが公示価格を判断できます。



価格の調べ方

土地の価格は、インターネットで調べるのが一番手っ取り早いです。URLを掲載させていただきます。



『実勢価格』



『公示価格、路線価、固定資産税評価額』



上記2つの情報では専門的でわかりづらいという人は、SUUMOが提供している全国の土地価格相場情報で検索してみましょう。



候補地(その周辺地域)の実勢価格を調べてみましょう。予算が合わなければ他の土地にするか、多少条件が悪くなっても第一希望の候補地を選ぶか、建物の予算を削るかなど、検討してみましょう。




整地

整地工事とは


整地とは家が建てれるように土地を平らにする工事です。
購入する土地がすでに整地された場合は、新たに工事をする必要はありません。
逆にいえば、土地を整地して売却すると高く売れるということです。既存建物が残ったままの荒地だと購入意欲が湧きませんよね。
よく宅地と間違えやすいですが、宅地とはデパートやマンションなど、規模が大きい建物を平らできれいにする工事のことをいいます。


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整地の種類


整地工事は以下の4つの方法があります。

粗仕上げ

『概要』
解体した後に発生した、石やコンクリートのガラを取く工事です。木くずなどは重機で転圧します。比較的1番メジャーな方法です。
費用が安い反面、業務によって精度のバラツキがあります。

『費用』
坪あたり約600円(58坪の土地なら34,800円)

『オススメ』
土地の仕上げが多少粗くても、コストを抑えたい



砕石舗装

『概要』
粗仕上げよりも細かく土地を平らに綺麗にした後に、砂利や砕石を敷いて転圧します。
粗仕上げよりもコストがかかります。

『費用』
坪あたり約4,000円(58坪の土地なら232,000円)

『オススメ』
砂利や砕石を敷いて土地をデザインしたい。防犯対策の為。(砂利は踏んだら音が鳴る。)



真砂土塗装

『概要』
砕石塗装と同じくらいに綺麗に仕上げた後、真砂土を敷いて整えます
こちらもコストがかかりますが、そのまま植物を植えることができます。

『費用』坪あたり約4,000円(58坪の土地なら232,000円)

『オススメ』
ガーデニングする予定があったり、樹木などを植えたい。



防草仕上げ

『概要』
雑草を抜き取ったうえで防草シートを被せて雑草が生えてこないように仕上げる方法です。
私が勤めている会社も採用して3年経ちますが、処理が悪かったのか雑草がちらほら生えてきています。雑草の生命力(雑草魂)の凄さを感じます。笑

『費用』
坪あたり約3,000円(防草シートの敷きこみ)(58坪の土地なら174,000円)

『オススメ』
除草する手間を省きたい。


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コンクリート・アスファルト舗装

『概要』
高低差を計った上で砕石舗装し、その上にコンクリートやアスファルトを流し込みます。駐車場にする場合などに取り入れられます。
工期が長くてコストが高く、雨水を防ぐ必要があります。

『費用』
坪あたり約12,000円(58坪の土地なら696,0000円)

『オススメ』
敷地内に駐車場をつくりたい。


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費用は、例えば傾斜地であったり、 整地前の土地の状態 で大きく変わってきます。
それだけでなく、解体工事が必要になってくると、仮設工事、人件費、解体費、基礎の撤去、樹木の徹底、ゴミの処分、運搬費重機の運搬費などが加わり、坪当たり10万円以上必要になってきます。(58坪の土地なら580万円)

整地は解体工事業者によって行われます。
整地が終わり、確認してみると木くずやコンクリート破片などがたくさん落ちているなど、業者によって 精度にバラツキ があります。
なぜなら法律上で取り除くべきものやその大きさが決まっておらず、業者によって取り除く基準が違い、トラブルになりやすいのです。
解体工事業者を選ぶ場合は、どこまで整地してくれるのかを、工事が始まるまでに確認しておきましょう。




地盤調査・地盤改良

地盤調査


地盤調査とは、質が良い土地か悪い土地かを、実際に現地へ赴き、さまざま方法から判断することです。
調査方法は大きく4つに分類されます。



スウェーデン式サウンディング試験

『概要』
名前のとおり、スウェーデンで発明されました。ロッドと呼ばれる鉄の棒に重りを載せていき、何kgで何cmするか、ロッドの先端にあるスクリューが何回転貫入するかを調べる方法です。
一つの敷地に対して5か所程度調査し、半日~1日程度で終了します。

『メリット』
・狭い敷地でも作業ができ、調査期間も短く、比較的費用がかからない。

『デメリット』
・硬い地盤では調査できない。
・深い地盤では正確な数値が求められない。

『費用』
・10万円前後

『オススメ』
・コストを削減したい人


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出典:「大和ランテック株式会社」
スウェーデン式サウンディング試験

ボーリング標準貫入試験

『概要』
サンプラーと呼ばれる鉄の筒を63.5kgのハンマーで打ち込み、サンプラーが30cm貫入するのに何回打ち込むかで判断します。頻繁に用いられる方法で、信頼性も高いです。
しかし、費用は高く、期間も長くなります。
写真のとおり広いスペースが必要で、大規模な建物向きです。

『メリット』
・歴史が長いので過去のデータも参考になり、調査精度が高い。
・深い地盤も対応できる。

『デメリット』
・時間、費用がかかり、広い敷地でないと試験できない。

『費用』
・20〜30万円

『オススメ』
・精度を求めたい人


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平板載荷試験

『概要』
地盤に載荷板と呼ばれる板を置き、そこに建物の荷重をかけ、板がどれくらい沈むかで判断します。
プレハブ小屋などの一時的な簡易建物によく採用されています。
こちらも広いスペースが必要です。

『メリット』
・土地に建物の荷重を直接かけるので、精度が高い。

『デメリット』
・比較的浅い地盤で調査するので、深い地盤に軟弱なところがあっても見抜けない。
・費用がかかり、広い敷地でないと試験できない。

『費用』
・20〜30万円

『オススメ』
・建物の重さの荷重で調査したい人


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出典:「ランドスタイル株式会社」
平板載荷試験の調査方法とは

レイリー波探


『概要』
振動機という装置を土地の上に置いて、振動が伝わる範囲や速さによって判断します。
他の方法とは異なり、ドリルなどで土地を貫入する必要がありません。

『メリット』
・ドリルなどで土地を貫入する必要がない。

『デメリット』
・深い地盤では正確な数値が求められない。

『費用』
・15万円前後

『オススメ』
・土地を傷つけたくない人




地盤改良


地盤改良とは、建物を建てる場合に、土地の質に合わせて地盤を補強することです。
工事方法は大きく3つに分類されます。



表層改良


『概要』
土地の表面にセメントを固めて地盤補強します。表面のみを固めるので、ある程度強い地盤ならこの工法でOKです。費用も安価ですが、セメント用のトラックが止められるスペースが必要です。表層改良の代わりに柱状改良や鋼管杭工法でも対応できます。

『メリット』
・工事費用が比較的安い。

『デメリット』
・弱い地盤では調査できない。
・工事のムラが出やすい。
・傾斜地には利用できない。

『費用』
・40万円〜60万円

『オススメ』
・平らな土地である程度強い地盤



柱状改良


『概要』
地面の中にセメントの柱を埋め込み(2メートル以上8メートル以下)、建物の重さを支える工法です。

『メリット』
・長年にわたり、地盤を強く保つことができる。

『デメリット』
・地盤の中に埋め込まれた杭は、現状に戻すことができず、土地の売買価格が下がってしまう。

『費用』
・80万円〜100万円

『オススメ』
・少し弱い地盤


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鋼管杭工法


『概要』
柱状改良より細い単管パイプを複数地面の中に埋め込み、建物の重さを支える工法です。
地盤の深さ30mまで工事可能です。
細い単管パイプなので、小型の機械で打ち込むことができるので、施工が容易です。

『メリット』
・強度が高く、大規模な3階建ての住宅もOK
・細い単管パイプなので、現状に戻すことが可能

『デメリット』
・工事中の騒音や振動が大きい。
・工事費用が比較的高い。

『費用』
・120〜140万円

『オススメ』
・弱い地盤



実際には、工務店やビルダーがどの地盤調査、地盤改良が適しているのか、全て案内してくれます。

しかしながら、せっかくの高い買い物なので任せっきりにせずに、ある程度知識を付けて、自分の意見を言えるようにしたいですよね。

基本的な内容でも構いませんので、頭に入れておくと幸いです。




基礎

家づくりにとって基礎工事は重要視されにくく、流れ作業で進んでいくことが多いです。
しかし、基礎は建物すべてを支える大切な役割を担っています。基礎がしっかりしていると、家が傾かず、丈夫で長持ちします。
基礎工事の知識や工事の流れを把握しておきましょう。




基礎の種類

基礎工事の方法には、主に「ベタ基礎」と「布基礎」の2種類があります。

ベタ基礎


ベタ基礎は多くの住宅で取り入れています。建物の床面積に基礎を配置して建物を支える構法です。(面で支える。)
布基礎と比べて安定性が高く、丈夫で長持ちです。シロアリや地震にも強いです。その分、費用が高めです。



布基礎


建物の荷重が加わる部分(柱や壁)に基礎を配置する構法です。(線で支える。)
ベタ基礎と比べ費用が安いメリットがありますが、カビや白アリが発生する危険性があり、耐久性も低いです。
地盤強度によっては、ベタ基礎でしか対応できないケースもあります。


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基礎工事の流れ


①.縄張り・やりかた


地鎮祭が終わったら、基礎予定地の周りにロープを張って、建物の位置を確認する印をつけます。
そして、ロープの周りにやりかたと呼ばれる木の杭を巡らせます。



②.根切り・砕石・捨てコンクリート

重機で基礎の底面を掘り下げることを根切りといいます。根切りしたら、地耐を安定化 させる為に砕石を全体に敷きます。そして、ランマ―という転圧機で地盤を固めます。

その後、砕石の上に防湿シートを敷き詰めて捨てコンクリートを2~3cmの厚さで打設します。
捨コンクリートを打設することで、底面が平らになり、配筋する際に墨出しを正確に行うことができます。また、鉄筋が地面に直接触れることも防ぎます。捨てコンクリートは基礎強度とは関係なく、ひび割れがあっても問題ありません



③.配筋・型枠

捨てコンクリートに墨打ちをしたら、鉄筋コンクリートの鉄筋を組み立てます(配筋)。配筋は基礎の底盤である、コンクリートスラブから行い、その後に基礎の立上り部分を組み立てます。鉄筋同士は結束線で結んで固定します。


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鉄筋を組み立てたら、コンクリートを流す型枠を外部に組み立てます。
型枠は鋼製と木製があります。鋼製は変形が少なく、精度の高い仕上がりとなります。しかし、鋼製なので重量があり、防錆処理などのメンテナンスが必要で製品価格も高いです。
木製は鋼製ほど精度は劣るものの、合板を使った型枠でコストパフォーマンスが良く、解体も簡単です。

外部の型枠を組み立てたら、ベース(床)の生コンリートを打設し、ベースのコンクリートが乾いたら内部の型枠を組み立てます。内部の型枠は3日ほどかかります。


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④.アンカーボルトの埋め込み

基礎と建物の土台を繋ぐアンカーボルトを埋め込みます。
事前に、土台の継手とアンカーボルトが干渉していないかを確認しておきます。また、地震が発生したときに、引き抜かれる力が強い柱位置に、特殊なアンカーボルトを埋め込みます。

アンカーボルトの埋め込みが完了したら、振動機を用いて基礎立ち上がりにコンクリートを隙間なく打設します。



⑤.養生・型枠ばらし・雑コンクリート

全てのコンクリートの打設が完了したら養生させます。夏季は3日以上、冬季は5日以上日を明けます。また、雨水にもブルーシートを被せるなどの対処が必要です。

コンクリートが乾燥したら最後に型枠を外して、勝手口の土間や給湯器置場に雑コンクリートを施して完了となります。


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基礎工事の工期と費用


基礎工事は、2~3週間ほどで完了します。

①.縄張り・やりかた⇒2日ほど

②.根切り・砕石・捨てコンクリート⇒3日ほど

③.配筋・型枠⇒7日ほど 

④.アンカーボルトの埋め込み⇒3日ほど

⑤.養生・型枠ばらし・雑コンクリート⇒7日ほど



費用は坪単価でいうと、布基礎は 3万5千円 ほど(35坪なら122万5千円)で、ベタ基礎は 4万円ほど(35坪なら140万円)です。




シミュレーション


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プロフィール
名前:家持 大(いえもち たい)
年齢:35歳
家族構成:妻(兼業主婦で35歳)、子供2人(小学校1年、3年)
貯金:1500万
正社員(勤続年数10年)
世帯収入:手取り40万、年収800万
住まい:石川県在住の賃貸暮らし(家賃月8万)
趣味:釣り、サッカー観戦、旅行、キャンプ


四人家族なので、一般的な大きさ(坪数)の家を建てたい。(35坪くらい)





①.【候補地を選ぶ】より、35坪(家の坪数)÷60%(建ぺい率)=約58坪と、土地のおおよその坪数を検討。



②.【売買契約】より、不動産屋に行く前に候補地の実勢価格を調べた結果、坪単価は20万円だとわかった。58坪の土地なので、土地そのものの値段は20×58=1160万円くらい。
また、一般的に土地の経費や税金は土地価格の5~10%くらいと言われており、1160×0.1=116万円 と仮定。



③.【地盤調査・地盤改良】より、地盤調査はボーリング標準貫入試験を選択する。30万円費用がかかる。
また、地盤改良は柱状改良を選択する。100万円費用がかかる。



④.【基礎】より、
ベタ基礎を選択する。(坪4万と過程し、4×35=140万円の予算で計画。)



まとめると、

土地価格:1160万円
諸経費や税金:116万円
地盤調査:30万円
地盤改良:100万円
基礎工事:140万円
合計:1546万円

と予算を立てることができました。

なお、今回は整地は省いていますので、整地が必要なケースはさらに金額がかさみます。




まとめ

・土地は建ぺい率60%を目安にして坪数を逆算する

・整地は家のアプローチやデザインによって構法が異なる

・地盤調査、地盤改良、基礎工事は、それぞれ地盤強度に合った構法を選択する。



土地に対する資金計画は、土地価格だけでなく、それぞれの工事費も検討して予算を立てていきましょう。